くだらない作品トップ

2002年に某掲示板に書いたくだらない小話

※誤字脱字等もそのままw

 ( ´Д⊂

1 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日: 02/12/06 17:53 ID:Wes+fWQk


8 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日: 02/12/06 20:57 ID:EjfDxRmx


「安いパソコンはいりませんかぁ〜」
 素足で凍えるアキハバランの路地で、少女はパソコンを売っていた。
「安いですよぉ〜。新品でペン4の2Gが6万円ですよぉ〜。誰か要りませんか〜」
 しかし誰も見向きもしない。
 実は、もっと高性能で、もっと安いパソコンが米帝国から入ってきたことを少女知らなかった。
 現に、隣のツクモンで売っていたのでなおさらだ。
 少女は空腹に耐えることに精一杯なので目に入らなかった。
 世間は非常だ。
 少女が寒さと空腹で意識がなくなりかけたその時、
 確かに天の声が聞こえたような気がした。
「やほーオークションで売りなさい」

 少女のパソコンは、開始1円で入札53件、73,010円で売れた。
 めでたしめでたし。


17 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日: 02/12/07 01:21 ID:fxKTQGt8


 冬の凍てつくアキハバランの裏路地で、少女がパソコンを売っていた。
「新しいタブレットPCですよぉ〜。新しいですよ〜」
 時折足を止める者がいたが、すぐに早足で去っていく。
 少女はそのたびに深い悲しみを感じ、さらに刺すような寒さに震える。
 しかしそれは仕方がないことであった。
 少女は知らなかったが、この不景気に手書きパソコンに10万以上出す者などいるはずもない。
 空腹と寒さで意識が朦朧としたとき、
 少女は確かに天の啓示を受けたような気がした。
「Linuxへ入れなおしなさい」

「おぉ! すげぇ!」
 手書きのLinuxパソコンは飛ぶように売れた。
 めでたしめでたし。


19 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日: 02/12/07 03:02 ID:fxKTQGt8


 素足で汚れた衣類を身にまとった幼い少女が、
 凍てつくアキハバランの路地で、中古パソコンを売っていた。
「安いですよぉ〜。スペックは低いですが、まだ十分に使えますよぉ〜」
 時たま足を止め、スペックや値段を聞くものもいるのだが・・・。
「セレロンの300にメモリーは128Mついて、1万五千円です」
 親方に教えられた口上を述べるのだが、それを聞くと客はすぐに去っていく・・。
 しかしそれは仕方がないことであった。
 少女は知らなかったが、いまどき小汚いケースに入ったその程度のスペックのマシンに金を払うものはいなかった。
 さらに運がないことに、近所のショップでPen4・1.8G+256Mマシンが在庫処分価格2万円で売っていたのだ。
 凍てつく寒さと極度の空腹に、少女の意識が遠のいていく・・・。
 そのとき確かに天の声が聞こえたような気がした。
「筐体のフタを開けてみなさい」

 素足で汚れた衣類を身にまとった幼い少女が、
 最後の力を振り絞って、凍てつくアキハバランの路地で、中古パソコンを売っていた。
「安いですよぉ〜。スペックは低いですが、まだ十分に使えますよぉ〜」
 足を止め、案の定スペックや値段を聞かれる。
「1万五千円で、」
 少女が最後まで言い終わらぬうちに、客は値段だけ聞いただけでその場を立ち去った。
 しかし、少女の次の言葉に足を止める。
「マザーは440BXで、BIOSは最新版に安定アップデート済み、CPUはセレロンの300Mhzですが、DUAL可能で、すでに2基装着済みです。
 CPUファンはありませんが、かわりに珍しくサーバー用の巨大ヒートシンク付、
 メモリーは128MのDIMMが1枚ですが、ECC付のIBMの刻印があります。
 AGPには何も有りませんが、PCIスロットに、GF2MX400・64Mファンレス、100BASEカード2枚差し、おまけはAopenのサウンドカードAW200ですが、ドライバは有りません。
 電源は240Wですが、静音使用です。筐体はいまどきネジ式ですが、ファンが2つ。ひとつは内蔵HDDベイについています。HDDは、ごめんなさいありません・・・」

「あ、そう。2つくれる?」

 めでたしめでたし。


20 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日: 02/12/07 12:45 ID:fxKTQGt8


 雪が降り始めた凍てつくアキハバランの路地で、少女がてさげカゴにいれた何かを売っていた。
「モデムいりませんかぁ〜。安いですよぉ〜。千円ですよぉ。PCIバス用でまだ使えますよぉ〜」
 誰一人として足を止める者などいなかった。
 しかしそれは仕方のないことであった。
 少女は知らなかったが、ブロードバンド全盛の現在にモデムなど売れるはずもない。
 ダイヤルアップ接続の人々もいるが、新規にモデムを購入する者など皆無だ。
 なお悪いことに、近所のショップでPCMCIAのカードモデムが500円で大量に投売りされていた。
 凍てつく寒さと極度の空腹に、とうとう少女はその場に倒れる。
 その時、たままたそれを目にした通りすがりのC++使いがたまらず駆け寄る。
「これとセットにして売りなさい」
 そう言い残し、少女の手になにかを握らせると去っていった。
 少女に、神が降臨した瞬間だった。

 最後の力を振り絞って立ち上がると、少女はか細い声でモデムを売り始めた。
「モデムいりませんかぁ〜。安いですよぉ〜。千円ですよぉ。PCIバス用でまだ使えますよぉ〜」
 そして神が残したメモを読み上げる。
「おまけのCD-ROMに入っているソフトを使うと、お手持ちのボイスヘッドを使って電話代わりにできます。
 標準機能として、会話のリアルタイムwave録音、会話中のmp3バックグラウンド演奏、
 汎用電話番号住所登録5000件、登録者ごとの受発信設定およびボイス録音記録自動振り分け、
 プッシュ番号による外部リモート操作可、登録者ごとの留守応対設定可、Web公開時には外部から電話が掛けられるなど、
 そのほかたくさん、とにかくパソコンを操作しながら全部できますよぉ〜」
 そして最後にこう付け加える。
「ソースリスト付ですぅ〜」
 人が集まってきた。

 めでたしめでたし。


24 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日: 02/12/09 03:11 ID:8qfRr3nq


 雪が降り始めた身も凍るアキハバランの路地で、
 幼い少女が屋台で何かを売っていた。
「おいしいソフトクリームはいかがですかぁ。とってもおいしいですよぉ〜。150円ですぅ」
 誰一人として足を止めるものなどいない。
 しかしそれは仕方がないことであった。
 なぜなら、近所のファーストフード店でソフトクリームを100円で売っていたからだ。
「あぁ・・・親方に怒られてしまう・・・。まだ一つも売れないなんて・・・」
 疲労と寒さで少女はいまにも倒れそうに見えた。
 その時、一人の客が屋台にやってきた。外国人だった。珍しかったのかもしれない。
「いらっしゃいませぇ」
 精一杯の笑顔でそういうと、少女は丁寧にソフトクリームを作り差し出す。
「おや」
 客は代金を払おうとコートのポケットに手を入れるが、50円硬貨が一枚しか見つからない。
「確かにどこかに100円玉があったはずだけれど」
 なかなか見つからないようだ。
 少女はその様子に、少し考えてから、ニコリと笑って言うのだった。
「いいです。サービスです、ミスター・・・」
「ビル・ゲイツさ」
「ビルさん、お買い上げありがとうございましたぁ」

 少女は今日はじめてのお客に喜び、
 ビルは日本でもソフトクリームを値切って買った。
 めでたしめでたし。


29 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日: 02/12/23 13:15 ID:KsLX3wwy


 凍てつく冬のアキハバランの街角で、幼い少女が何かを売っていた。
「パソコン雑誌いりませんぁ〜。古い雑誌ですよぉ。バックナンバ〜ですよぉ。1冊100円ですぅ」
 誰一人として足を止めるものなど無い。
 しかし、それは仕方が無いことであった。
 少女は知らなかったが、パソコン雑誌の古い号(バックナンバー)を買う者などいないのだ。しかも一冊の重さがいまどきのノートパソコン以上なので持ち帰ることを思うと億劫になる。
 なお悪いことに、唯一の価値があると思われる付録のCD-ROMやFDのある雑誌も、最近はWebでいくらでも手に入るので無価値に等しい。
 一冊も売れない。足を止め興味を示すものも皆無だった。
「あぁ、このままだと親方に怒られてしまう・・・」
 親方の軽トラックで雑誌ごとこの場所に置き去りにされたので、どこにも行けず途方にくれる少女。
 寒さと疲労と空腹で、とうとう少女は山と詰まれたゴミのような雑誌のかたわらに倒れ伏せる。
 そのとき、たしかに神から声が聞こえたような気がした。
「雑誌をひらきなさい」

 凍てつく冬のアキハバランの街角で、幼い少女がパソコンがパソコン雑誌のバックナンバーを売っていた。
「パソコン雑誌のバックナンバーですぅ。内容は、えぇと・・・。
 大容量100めがばいとHDD、7万円で発売!
 発売直前! サターンvsプレイステーション、本誌予想の主流機種はこれだ!
 衝撃報告! 富士通、主流CPUをモトローラ系からインテル系80186に!?
 の選択は正しいのか?
 アスキーネット運営開始、期間限定だが課金無料!
 最新i386搭載のAT互換機が国内で初めて正式発売に!
 マイクロソフトがWindows3を発表! だが、DOSユーザーのさめた反応。
 5inFD特別付録 PC9801・MD-DOSで動くAWK&Perl。
 米アップル社、68020搭載のMacintoshII発表! LocalTalkネットワーク接続で並列分散処理もできるぞ!
   同時掲載、米マイクロソフト社の新投入のMS-DOS3.3の新機能と問題点を分析。
 などなどですぅ」

 本当にそんなこと書いてあったのか? と人が集まってきた。
 めでたしめでたし。


43 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日: 02/12/25 18:42 ID:XRErTIA1


 冬の凍てつくアキハバランの街頭で、幼い少女がなにかを配っていた。
「どうぞ受け取ってくださぁい。きょうは特売日ですよぉ〜。どうぞぉ〜」
 チラシであった。誰一人として興味を示す者など無い。
 しかし、それはしかたがないことであった。
 いまどきアキハバランのチラシ配りなどめずらしくもない。空気みたいなものだ。
 その上、少女の配っているチラシの店は、価格的にも品揃え的にも魅力は全く無かった。
 少女の配ったチラシを受け取った者が店を訪れ、店側がそれを確認して、初めて少女にチラシ一枚分の給金が入る完全歩合制だった。
 それは幼い少女には残酷なシステムだ。
 なお悪いことに、近所のラ王クスで、閉店売り尽くし投売りセールをしていたのでなおさらだった。
「あぁ、このままだと親方に怒られてしまう・・・」
 寒さと空腹、成果の全く無いチラシ配り・・・。
 少女のなかの明日への希望の糸が切れかかり、チラシを持つ手がどうしようもなく重くなり、力なくゆっくりとさがっていく。
 そのとき、少女の耳にその声が入ってきた。

 それは近くの街頭に停まっている宣伝カーのスピーカーからの声だった。
「権力をもった人間が何をやっても許されると言う不文律!
 リアルな世界には、現実にそのような裏世界があるのだ!
 僕たちのリアルな世界に、そのように食い物にする存在があることを認識しなくてはならないのだ!」

 一見、アキハバランではそぐわない不似合いな街頭演説。
 しかしチラシ配りの少女には、自分のような生き方がもう時代遅れになったことを感じさせるのには十分だった。
「わたしのようなヒトが生きていける時代は終わった」
 まだ年端も行かない幼い少女の言葉としてはあまりにも残酷なものだった。

 アキハバランが好きだった一人の少女が街を去っていったのだった。


60 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日: 03/01/01 11:49 ID:+CN5kWVe


 新年のアキハバラン。
 華やかな街頭に、それとは不似合いな薄汚れた格好の幼い少女が何かを売っていた。
「ヤフーのモデムはいりませんかぁ。安いですよぉ」
 誰一人として興味を示すものなど無い。
 しかしそれは仕方が無いことであった。
 いまどきYahooのモデムを買う者など皆無に等しい。
 なお悪いことに、ソフトパパンクがアキハバランの駅前で”キャンペーン中につきモデム無料で差し上げます”と宣伝していたのでなおさらだった。
 凍てつく寒さで少女は凍え死に寸前だった。
「・・・このモデムを燃やしてみたら暖かいかしら・・・」
 そんな妄想が浮かぶほど、少女の寒さと空腹は極限状態だった。
 少女の意識はしだいに虚ろになり、とうとうその場で気を失ってしまうのだった。

 アキハバランの喧騒に、症状が意識を取り戻したのはしばらくたってからだった。かわいそうなことに、道端で倒れている少女に誰も声をかけようともしなかった様子である。
「え・・・?」
 少女は、すぐに街の違和感に気がついた。−−−−−なにかが違う。
「 !! 」
 少女の目の前には、本来その場所にはあってはならないものがあったのだ。少女の立っている場所はアキハバランのあの場所に違いは無いのだが・・・。
 幼く貧しいながらも、アキハバランが好きで好きで、この街のことに精通している少女が思わず叫んだ。
「と、とっくにつぶれたはずの、STEPアキハバラン店が目の前にあるなんて・・・?!!」
 呆然とする、少女。
 実は少女は、何故か10年以上も前にタイムスリップしてしまったのだ。そのことに気がつくまで随分と時間がかかった。いや、なかなか信じられなかったと言うほうが正しい。

 ようやく事態に気がついた少女は、
「い、いけないっ!!!」
 そう言うと、道行く人たちに大声で訴えるのだった。
「み、みんなっ、ISDNに切り替えたらダメっ!!」
 かわいそうなことに、その時代に少女の声に耳を貸すものなどいなかった。


72 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日: 03/01/05 23:39 ID:7OqSOSPR


 真冬のアキハバランの街頭で、汚れた格好の幼い少女がなにかを売っていた。
「リースバックのパソコンはいりませんかぁ。安いですよぉ」
 誰一人として見向きもしなかった。
 しかしそれは仕方が無いことであった。いまどき、出所の不明のパソコンに興味を示す者などいない。
 なお悪いことに、近所のジャンク屋で、リース落ちのSunのUltraサーバーがもっと安価で大量に投売りされていたのでなおさらだった。
「あぁ・・このままだと親方に怒られてしまう・・」
 そう言いのこし、疲労で少女はその場で倒れてしまった。

 少女が意識を取り戻したとき、アキハバランの街の様子が一変していた。唖然とする少女。
 なんと、少女は20年以上も前のアキハバランにタイムスリップしてしまったのだ。
『安いよ安いよっ! 新型ベータマックスがなんと10万円ぽっきり!』
『本日特売っ! ビデオはなんと言ってもVHSにきまりだぁ〜!』
 少女は逃げるようにその場を離れる。なぜなら、当時は強引な呼び込みが当たり前で、
 ヤワな現代っ子アキハバランの少女は命の危険を感じたからだ。
「いったい私はいつの時代にきてしまったんだろう・・・。そうだ! とりあえず本屋さんに行けば・・」
 少女は神田で適当な本屋に入り、コンピュータコーナーを探す。しかしその時代にそんなコーナーは存在していなかった。
 本屋の店員にあれこれ説明して、ようやくそれらしい専門書を手渡される。

”情報処理におけるUNIXとAWK&Perlの活用” (オーフ出版)

 少女は、その本からは昔の香りが微塵も感じられず、いまいる時代がわからずさらに困惑するのだった。


85 名前: nat2.fruits.ne.jp@2ch.net 投稿日: 03/01/10 15:20 ID:???


 寒風吹きすさぶ冬のアキハバランの街頭で、幼い少女が何かを売っていた。
「MSXいりませんか〜。安いですよぉ〜。1台千円ですぅ。全部、ソニーのMSX2+ですよぉ〜」

 一時間後、
・・・・・・・・・・・・・・完売

「こ、こんなの、いまのアキハバランじゃないっ! えぇ〜ん・・」
品物は売れたのに、何故か少女は泣きながら喧騒に走り去っていった。

 めでたしめでたし。


114 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日: 03/04/24 02:18 ID:???

 フィンランドの首都ヘルシンキの街角で、幼い少女が何かを売っていました。
「お花はいりませんかぁ〜」
「やぁ、せいがでるねぇ。今日も一つもらおうか」
「ありがとうございます」
 満面に無垢な笑顔を浮かべる少女に、客もなんだか明るい気持ちになるのでした。
 花売りの少女は、この街ではちょっとしたアイドル。
 毎日少女の花を買う常連も多かったそうです。
 その笑顔は、この街には欠かせないものとなっていました。
「今日はもう店じまいかなぁ〜」
 花は生き物。陽が高くなるにつれて弱ってくるものなのです。
 帰ろうとした少女の前に、一人の客がやってきました。
「あ。ごめんなさい。今日のお花はもう終わりなんです」
 その客は無表情で少女の顔を見ています。
「??」
 客が唐突に口を開きました。
「トーヴァルズだな?」
「はい……そうですが? −−−ひっ!!」
 目の前の客だと思っていた男が懐から、大きな拳銃を出し、少女の額にあてます。
 突然の出来事に硬直し、身動きの出来ない少女。
 眼前で、引き金にかかった男の指が、スローモーションのようにゆっくりと動くのがわかります。
(し、しんじゃう)

115 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日: 03/04/24 02:19 ID:???

 思わず目をつぶる少女−−−。

ズドーォン
ズドォーン

 二発の重い銃声が街角に響きました。
(あれ? 死んでない……? なんともない!?)
 目を開けると、なんと、さっきの男が血だらけで倒れているではありませんか。
「ひっ」
「大丈夫か!」
「ひっ」
 突然腕をつかまれ、少女は二度ビックリしました。
「ここは危険だ! あっちに車があるから急いで!」
 見ると、自分とそんなに歳が違わない女の子がいました。
「あ、あなたは…? −−−あぁ!!!」
 少女の目の前で、血だらけの男が立ち上がったのです。

ズドォーン! カシャ、 ズドォーン! カシャ

 女の子は手に持ったショットガンを立て続けに男へぶっ放すと、
 有無を言わさず少女の腕をつかみ、少女を引きずるように早足にその場を離れます。

「ど、どこに連れて行くんですか! そ、それに、あなたは誰!」
 少女を乗せた車は、猛スピードで路地へ入ります。
「あ、あなた、車の免許を持っているの!!? そ、それより、さっきの人はいったい……」
 さっきの場所から2kmほど離れた頃に、ようやく女の子が口を開きます。
「貴方は命を狙われている。あなたを守る為に来たの」

116 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日: 03/04/24 02:19 ID:???

「わたしが……? あ、あなたは誰っ!」
「私はウォズ。認識番号SINW13001。未来からやってきたの」
 その正気とは思えない返答に、少女は突発的にパニックになった。
「いやぁ〜!! 車をとめてぇ! 助けてぇ〜!!」
 大声で喚き暴れる少女の腕を、ウォズは凄い力でつかむ。
「いい! 聞くのよ! 理解できなくても、聞くの!
 貴方は今から18年後に男の子を産むの。名前はリーナス。
 世界にオープンソースを普及させる大きな力になるの」
「オ、オープン…なんて言われてもわからないよぉ〜。
 え? 私の子供?」
「そう。今の貴方、というか今の世界中で誰も理解できないと思うけれど、こういうこと。
 私のいる未来で貴方の息子の功績を快く思わない大富豪がいて、殺し屋を過去に送ったの。
 理由は簡単。
 UNIXの創始者たちを消したら美味しいところがパクれない。
 Macの創始者を消したら美味しいところがパクれない。
 でも貴方の息子は違う。とても脅威なのよ」
「うぇ〜ん、おうちに帰してぇ〜!」
「ふぅ。泣かないでお願いだから。
 とにかく、さっきのはその殺し屋のサボーグ。ITRONをパクッたOSで動いているタチが悪い奴よ」


 少女たちの運命はいかに!?

121 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日: 03/04/25 21:23 ID:???

 アメリカのワシントン州シアトルの街角で、幼い少女が何かを売っていた。
「ホットドックはいかがですかぁ〜。おいしいですよぉ〜」
 少女の売るホットドックは街で評判で、飛ぶように売れていた。
 それに少女の人当たりのよさも好評だった。
 忙しい時間が過ぎ、一息入れようと時計を目にした少女が叫んだ。
「あ、いけない! もうこんな時間だわ」
 今日は仕事をはや上がりにしてもらい、そのあとで親しい友達との楽しい旅行の約束をしていたのだ。
 ちょうど店主のボブがやってきたところだった。
「さ、今日の分の給金だ。三日間の旅行を楽しんでおいで」
「ありがとうボブおじさんっ」
 少女は早足で家へ急いだ。

 少女は家に帰ると、急いで旅支度をすませる。
 そして玄関を出ようとした,そのとき、
 外から誰かが玄関のドアを開けた。
「あ…。ママぁ〜、お客さんよぉ」
 そこには、少女と同じくらいの歳の女の子が立っていた。見覚えのない女の子だった。
 女の子が言った。
「キルドールさんですね?」
「そうですが。あ、急ぎますのであとは私のママがきたら用件を言ってください」
「私の名前はウォズ。貴方に重要な話があります」
「はぁ……。でも、急ぎますので……」
 待ち合わせの時間が迫っていた。
 少女はかまわず玄関を出る。


122 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日: 03/04/25 21:23 ID:???

 女の子は後ろにつきながら早口で言った。
「とても大切な話なんですっ。聞いてください」
「私も友達と大切な約束があるんですっ」
 女の子が凄い力で少女の腕をつかんだ。
「痛いっ! な、なにするんですか!」
「聞いてっ! 私の名前はウォズ」
「それはさっき聞きました!」
「私は、未来からやってきたのっ。歴史を変えるために」
「……」
 少女の表情が固まった。
 そしてあからさまに、すぐにでもこの場から逃げ出したいという表情にかわる。
「信じられないのは無理はないけれど−−−」
「さよならっ」
 少女は突然走り出した。いや逃げ出したというほうが正解だ。
 隙を疲れた女の子は大声で叫んだ。
「明日もう一度来ます!
 あなたの−−あなたの未来に生む息子さんに大切なことを伝えて欲しいんです!」
 女の子は最後に、少女に向かってこう叫んだ。
「貴方の未来の息子の名前はゲーリー・キルドールっ!
 CP/MというOSをつくりますぅ〜!!!
 将来、絶対にっ、IBMからの電話をけらないでぇ〜!!
 例えそれが休暇中であったとしても……
 明日、絶対に家にいてねぇ〜!!」

 女の子の声がむなしく通りに響く。
 しかし当然だが、少女は友達との約束、−−−休暇を優先した。

 その数十年後、
 少女の息子も休暇を優先してIBMからの話を蹴り、
 その些細な商談もBASICの会社へ回されたとさ。
 めでたしめでたし。



 いま読んでも、くだらなさすぎっw


 ところで >>116 の「SINW13001ってなんだっけっか?」 と思って思い出そうとしたんですが……。

 いえね、自分で書いていてすっかり忘れていたんですが、読み返してみてなぜか気になって気になって。

 普通に適当につけた気もしたんですが、意外と適当のほうが難しい(?w)ので何かからの引用か流用だと思ったんですが……。(つか自分で覚えておけっ!w) モトネタのターミネーター(1)でそういう風に認識番号言うシーンがありますから、そのへんをなんとなく似せようとした考えていたはず。(たぶん)

 調べたら、わかりましたよぉ!!

 SINW13001というのは適当につけたものじゃなくて、あるPCゲームの製品コード(出荷コード?)だった。たぶん状況を整理すれば、たぶん性格的にこの数桁のコードで悩んで雑誌とかひっくり返したかしたんでしょうな。(やったの俺だってぇのw)

 勘違いでなければ『ザナドゥ』のX1版の製品コードのはず。たぶん。w


 でもって、最後のくだらない小話は、なんのことはないMS-DOS誕生秘話みたいなのを何かで読んでそれをパロったやつ。(のはず)

 その昔IBMがアップル兇紡亶海垢襪燭瓩砲呂犬瓩峠个PC(いまのAT互換機になるはずの元祖。当時は当然互換機なかったですw)のOSを決めるときに、最初は当時はメジャーだったCP/Mにしようとしてその会社に連絡したらスッポカされて、しかたなく当時はマイナーだったマイクロソフト社と交渉した、みたいな話が書いてあった気がしたんですよね。実際の話がそうだったかなんて関係なく。w

 でもって「あぁ。もしかしたらあの時のCP/Mの中の人の態度一つで世の中変わっていたかもなぁ」って思ってそのまま小話にしたはず。w

 つかくだらんっ。w

 (ふる・たいプ)